第115章 この二つの条件だけ

村上一輝はジャケットの前をはだけ、両手を腰に当てて声を張り上げた。

「有岡さん! 俺、賛成です。徹底的に訴えましょう! 石野グループとは長いこと組んできたけど、向こうの契約違反の証拠なんて山ほどある。第一期の支払いが滞った件だけでも、契約期限を破っている。違約金を取るには十分すぎる!」

「だから、さっさと集めて、オンラインで提出する」

有岡里穂は口元をわずかに吊り上げる。美しい瞳に、鋭い光が走った。

「すぐに向こうへ、裁判所から呼び出しが届くわ」

村上一輝は動きが早かった。裁判所が閉まる前に、必要資料をまとめて送信する。

翌朝。

石野グループ法務部のメールボックスに、電子の訴状...

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